羊毛フェルト【にじたま屋】

羊毛フェルト「うちの子」オーダー専門店

その考え方、逆です!ハンドメイド販売の価格設定の考え方!

羊毛フェルト「うちの子」オーダー専門店【にじたま屋】作家のきたがわたけしです。

このブログでは実際にハンドメイド一本で生計を立てている僕の「生の情報」を発信しています。

 

今回は、「いつかハンドメイドを仕事にしたい!」という人には必ず必要となる「価格設定の考え方」について説明します。「原価が~」とか「利益率が~」とか、そんな事は説明しません!「ハンドメイドで食べていく為の考え方」を簡単に説明します。

 

この値段の付け方アウト!

あなたは今、どんな値段の付け方をしていますか?

 

最初の頃は「材料費プラスα…」とか「他の人のを参考に…」とか、そんな感じのスタートだったと思うけど…いつまでもそれじゃダメです。

 

で、色々と勉強して…

原価(材料費+作業代+梱包代+送料+通信料+手数料…などなど)×3~5倍=販売価格

みたいな感じで値段を付けている人がほとんどじゃないかな?

 

基本的には原価の3倍!とか…

作業時間はちゃんと時給に換算して!とか…

 

…僕もね、最初はこれを守ってやっていました。

でもね、この考え方…

本気で「ハンドメイドを仕事にしたい!」って人にはアウトです!

 

なぜ、アウトなのか?

一番アウトな考え方は「作業時間」を「時給換算」する事!

 

「あ!時給換算したら1時間2000円だから凄いじゃん!」…って

いや…バイトならイイ時給だけど…雇われている訳じゃないから…

 

よく、ハンドメイドの正しい値段の付け方!みたいな情報の中にも「作家の作業時間は、厚生労働省の定める最低賃金を参考に時給換算して…」みたいな説明あるけど…

なんで雇われている訳じゃないのに「最低賃金」を参考にして「時給換算」しちゃうの??

 

まあ、おそらく説明したい事は「最低賃金」より安いとやってられないよ!ちゃんと自分の働いた時間も考えてね!って事が言いたいのだろうけど。

でもね、基本的にその考え方がベースだと売れれば売れるほど疲弊します

 

本気で「ハンドメイドを仕事にしたい!」って人には完全にアウトなので、考え方を変える必要がありますよ。

 

 

考え方が「逆」!

勘違いしてほしくないのは、全ての作家にとって「原価×3~5倍=販売価格」は間違った考え方ではありません。(時給換算も含めて…相場もあるので)

でも、「ハンドメイドを仕事にしたい!」という事を目指しているなら間違っています。

 

普通のハンドメイド販売なら、様子を見ながらやっていくうちに「作品のレベルが上がってきたら、値上げしようかな?」と考えていると思います。

 

大事なのはここなんです。

「作品のレベルが上がったから(または売れてきたから)値段を上げる」

…ではなく、考え方が「逆」です。

「値段を上げる為に、作品のレベルを上げる」

この考え方なんです。

「は?同じじゃん。卵が先か鶏が先かって事??」

もちろん、作品のレベルが低ければ値上げしても売れないので、作品レベルが上がってから値上げするので結果としては一緒の様な気がするかもしれませんが、思考が逆なのでそこに至るまでの行動がまったく変わります

 

そして、この思考なら「時給換算」が間違っている事が理解できます。

 

「目的」から「逆算思考」

じゃあ、具体的に何が違うのかと言うと、単純に「逆算思考」という事です。

先に「ゴール(目的)」を決めて、必ず達成するために今やるべきことは何かを考えて進めているだけなんです。

「そんなの当たり前じゃん」って思うかもしれませんが、仕事なら当たり前に思う事だけど、ハンドメイドって趣味から始まっている人が多いと思うので、なかなかその思考になりにくいのではと思います。

 

あなたは作品を販売するにあたり、明確な「目標設定」をしていますか?

「ちゃんと考えてます!この作品はいくらで販売するという目標があるし、今月の売上の目標も立てています!」

って反論されそうな気もしますがw

 

では、あなたがハンドメイド販売をする「目的」は何ですか??

どうでしょう?

これを明確に答えられるなら、既にハンドメイド販売で安定した売上げを出す事が出来ていると思います。

 

「目的」と「目標」を混合してはいけません。

僕は前職(自衛官)で長い事「教官職」や「指導者の育成」に携わってきたので、よく分かるのですが「目的と目標」をちゃんと理解できていない人多いです。…自衛官だけかもしれないけどwww

 

自分がどうなりたいか「目的=ゴール(一つ)」があって、ゴールにたどり着く為に必要な事を設定していくのが「目標(複数)」です。

 

目の前に「目標」を立てて努力する事はとてもいい事です。

でも、そもそも…その目標は「何のため?」に立てた目標なの??

「何のため(目的=ゴール)」がよくわからないまま進んでもゴールにはたどり着かないんですよ。だって進む方向が分からないし、近づくために何が必要なのかよくわかっていないのだから。

 

「目的」をちゃんと見据えていないから、作品がもの凄く売れ始めてくると忙しくなって、どんどんどんどん時間が削られて…仮に利益が多く出ていたとしても…

「なんで、こんなに辛い思いをしなきゃいけないの!!もう作りたくない!!」

って疲弊して辞めちゃうんですよ。

でも「目的」をしっかり見据えていれば、「なりたい自分になる為の必要な過程」なので対策自体を考える事が出来るんですね。

 

「何のためにやっているのか?」

もう一度、しっかりと考えてみて!!

 

僕がやった「考え」と「行動」

今回は「価格設定」の話なので、そこに焦点を絞って話します。

 

僕の場合は、せっかく仕事を辞めたんだから絶対に再就職はしないと決めていたので、始めから「ハンドメイド販売で安定した収入(生活費)を得る」という事を「目的」としていました。

 

単純に考え方はこうです。

例えば生活費に30万円必要と仮定しましょう。作品の単価は3万円、ややこしくなるので税金は差し引いたものとして話します。

 

①毎月の生活費はいくら必要なのか?

(絶対に稼がなければならない金額は30万円)

②作品を何個売れば生活費になる?

(単価3万円なので、最低でも10個作らなければならない)

③では、ひと月に何個作る事が出来る???

(時間がかかるので、3つが限界…)

 

だとすると…じゃあ、1個10万円にすればOK!!

これが正しい価格設定か!…ってなるなら苦労しません。

でも、基本的な考え方の順番はこれです。「逆算思考」です。

「ゴール」を決めて、必ず達成するために今やるべきことは何かを考えて、進めていくだけ!

 

では、毎月30万円を確実に稼ぐ為には、どんな「考え方」が必要なのか?

①まだ作品のクオリティが低いので…値上げは無理!

②現在の価格3万円で勝負するしかない!

③値上げが駄目なら数を作ればいい!

④10個は無理だけど6個ならいけるかも…

⑤いろいろ試して、少しでも速く作る方法をマスターしよう!

⑥足りない分は貯金を切り崩して…いつまでもつ?時間的な猶予は?

⑦いつまでに、どこまでの結果を出す??

 

これ、最初の頃に考えて実践してきた事です。

※注意!金額は一例です。本来は「税金」の事も考えておかなければいけません。(※会社員や公務員として務めている人は給料から天引きされているので、あまり「税金」の事は意識した事がないと思います。公務員なら国が、会社員なら会社が半分負担してくれています。個人事業主になったら控除はありますが、基本的に全額負担になります。)

 

需要と供給のバランス

多分、フェルト作家ならわかると思いますが、ひと月に6個作品を作る事がどれだけ異常な事か!(しかもオーダー作品で!)

睡眠、食事、トイレ、入浴以外のすべての時間を使っています。

休みはほぼありません。一作品作ったら、半日くらい休む感じ。

外出は3~4日に一度、妻のお買い物に1時間程度付き合う時だけ。

健康維持の為に、1時間くらいはウォーキング

パンクしそうな時はバイクに乗ってリフレッシュ!

昨年まで、この生活!本当に大変(というかガムシャラ)

 

でも、結果として…

①数を作るから技術が上がる速度も倍速!

②作品のクオリティが上がり、注文はひと月に10~15件に!

③注文が止まらないので値上げ!

④それでも止まらないので、注文数を押さえる為にさらに値上げ!

⑤やがて、ひと月の作製数を減らし、自由な時間の確保(これは来年から…)

 

ここが大事です!!

儲ける事を考えて値段を上げている訳じゃないんです。

このまま注文が増えては、ただ作製時間だけがどんどん増えてやがて疲弊します。

だから、注文数を押さえる為に値上げするんです。

需要と供給のバランスがとれる所、ここがどこかを探る訳です!

これで、やがて自分の作品の適正価格が見えてきます。

 

どうですか?

最初に話した「値段の付け方」

基本的には原価の3倍!とか…

作業時間はちゃんと時給に換算して!とか…

間違っていると思いませんか?

 

最後に…

勘違いしてはいけません!

「〇〇万円稼ぐために、〇万円で売る!」ではありません!

「〇〇万円稼ぐために、〇万円で売る必要があるから、その価値がある商品にしなければいけない」という事です。

 

困っている誰かを助ける為に「価値ある商品」を提供するという「本質」が分かっていないから、無駄な小手先のテクニックばかりに目が行ってしまい結果が得られないんです。

 

自分の作った作品を販売するという事は、人から「お金」を頂くという事です。

お金は、あなたの作品に対する「対価」として支払われるものです。

その「対価」に相応しい「商品(作品)」を作れば良いのです。

 

👇その思考が、作品のクオリティ向上に繋がりました。(2019年、1年目の作品)

 

これが「いつかハンドメイドを仕事にしたい!」という人には必ず必要となる考え方です。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

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